『あっ、あああっ、あんっ・・・!!や、またイッちゃう・・・っ!!』
受話器ごしに聞こえる激しく乱れているドンヘの声。見えないから余計にどんな表情で、どんな格好でバイブ入れて悶えてるんだろうとか妄想が掻き立てられる。
それと同時に、俺の前ではこんな姿見せてくれないくせに。とか、バイブに嫉妬したりして。
我ながら馬鹿だとは思うけれど、俺はドンヘのすべてが欲しいんだ。可愛い笑顔も、悲しそうにうつむく表情も、俺にかき乱されて感じてる表情も。
『・・・っ、も、だめ・・・っ、ひょくぅ・・・っ』
ドンヘは最後に、あろうことかバイブを俺(ヒョク)って言って意識を飛ばした。
『ドンヘ?おい、ドンヘ・・・!!』
俺がいくら呼び掛けても返事はなくて、静かな部屋にはグイングインとドンヘのナカで気持ちよさそうに動いているのだろうバイブの音だけが鳴り響いていた。
「・・・っ、はあっ」
この間のやりとりを録音しているなんて知ったら、ドンヘはものすごく怒るんだろうな。なんだかんだ俺も嫉妬してるとか思ったくせに、こうやってしっかりとオカズにさせてもらっているんだけど。
「・・・ようやく明日か」
ドンヘがいないだけで、普通のスケジュールも長く感じるけれど、滞ることなくしっかりと仕事はこなした。そのおかげもあって、無事に明日帰れることになった。
ドンヘとは例の電話をして以来、ちょくちょく連絡が入るようになって(電話は流石にしにくいみたいでかけてくれないけど)、メッセージでお互いに近況を報告しあっている。
「・・・・・・覚悟しろよ」
本当は電話で帰ることを伝えたかったけれど、拒否されそうだったから「明日帰る」ってメッセージを打った。すると、同じタイミングでスマホを見ていたのか、「嬉しい!!」ってメッセージがすぐに入ってきた。
・・・電話したい。でも、あと少し。