ウニョク×ドンヘ

 

「あ、ヒョンから電話だ!!ドンヘ、ちょっと待っててね」

ヒョクがそう言いながら、ドンヘのおでこに軽くキスをすると、そのまま電話に出て廊下に行ってしまった。ドンヘは笑顔で、きゃんって叫びながら、大人しくお座りをして待っている。目の前には、大好きなおやつ。でも、俺はいい子だから。ヒョクが待ってって言えば、きちんと守るんだ。

「ヒョクぅ・・・・・・」

けれどもヒョクは、ずっと電話で楽しそうに話していて、一向に終わる気配がない。ドンヘはだんだんと、なんだか捨てられてしまったかのような淋しさがつのっていく。待って。って言われればきちんと待つことは出来るけれど、どうしてこんなにも心がもやもやするんだろう。
ヒョクが仕事をしている時って、とても格好良いんだけれど、同時にドンヘの知らない人になる。ドンヘが犬じゃなかったら、四六時中ヒョクの後について行って、ヒョクの全てを知りたいって思うんだ。

「早く、俺の所に戻ってきてよぉ・・・・・・」

「ドンヘ、ごめん!!思ったよりも電話が長引いちゃって・・・・・・って、あれ?」

時計を見たら、いつの間にか1時間近く話してしまっていて、ドンヘに待ってって言った事を後悔していた。だって、新しい新曲のダンスの振り付けで、意見が食い違ってしまったんだもの。思わず熱が入ってしまって、どうしても途中で切り上げることが出来なかったんだ。長く待たせすぎちゃったから、流石におやつは食べちゃっているだろうなって思いながらお皿を見ると、なんと、ドンヘは一切おやつには手をつけずにいたらしい。でも、肝心のドンヘの姿が何処にも見当たらない。とはいえ、この部屋の施錠は完璧だから、外に逃げたって事は絶対に無いはずなんだけれど。

「あ・・・・・・」

ふとソファの下を見ると、ドンヘのしっぽがちらりと見えた。ドンヘは拗ねると、いつもどこかに隠れて、しっぽだけを俺に見せるんだ。怒ってるんだから、でも、早く俺を見つけて。そんな彼の可愛らしいサインが、ソファの下でパタパタと動いている。ヒョクはそんなドンヘの心の声を聞きながら、そっと近づくと、優しくドンヘのしっぽに触れる。

「ドンヘ、ごめ・・・・・・っ、いたっ!!」

「う・・・・う・・・・・・!!」

しっぽに触れた瞬間、ヒョクは軽くドンヘに咬まれてしまった。ドンヘに咬みつかれるなんて初めてだったから、対して痛くもないくせに、思わず痛いって言ってしまった。すると、ドンヘがびくっとして、ちょっと怯えた表情を見せる。やっちゃった。っていう後悔の顔。

「ドンヘ・・・・・・本当に、ごめんなさい」

「・・・・・・」

ヒョクは、ドンヘに見せるようにして、携帯電話の電源を切る。そして、今日はもう、ドンヘと一緒だからって言うと、優しく抱きしめて、今度は唇にキスをした。ドンヘは一瞬驚いたような表情を見せると、そのまま自分が咬みついたところを優しく舐め始める。ヒョクは人間で、ドンヘは犬だけれど、これ以上無く想いは繋がっているんだ。

 

だいすき。

 

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※わんへを考えるキッカケになった話。元々はサイトの拍手ネタでした。