イェソン×リョウク

 

「リョウク!!今日は、何の日だ?!」

日付が24日に変わった瞬間に、突然勢いよく入ってくるイェソンを見て、リョウクは思わず、呆れたため息をついた。いや、兄さんらしいと言えばらしいんだけれど、それなりに僕だってサプライズとか考えているんだ。だからこう、ちょっとは待つという事をしてくれても良いんじゃないかって思うと、少しだけ切なくなる。兄さんは、僕の為に毎回色んなサプライズを用意してくれる癖に、自分はサプライズされるのが嫌いなんだから。

「さぁ・・・・・・知らない、何の日だっけ?」

「えっ?!」

だから、今日はほんの少しだけ、兄さんに意地悪をしてやりたいと思ってしまった。リョウクが真剣な表情で、今日って何の日だっけ?って言うと、イェソンの表情は解りやすく固まってしまった。そして、次の瞬間、今にも泣きだしそうな切ない表情を見せるから、リョウクの心は一気に重くなってしまう。

「・・・・・・もう!!嘘だよ、嘘!!」

「本当・・・・・・か?」

「僕だって、兄さんみたいにサプライズで、誕生日を祝ってあげたいって思って・・・・・・わ、何っ?!」

「サプライズ?そんなの要らないよ」

好きな人に、おめでとうって言ってもらえるだけで、俺は満足なんだからって、その優しい瞳で真っ直ぐ見つめられながら、リョウクは何時の間にか唇を奪われる。思わず顔を真っ赤にしてしまったリョウクは、もう何だか悔しくて、素直におめでとうって言うタイミングを逃してしまった。優しく抱かれながら、そのまま身体を重ねあうと、イェソンの心臓の音が聞こえてくる。何時までもこのまま、ずっと一緒に居れたら、俺もサプライズなんて要らないかもしれないって思ったら、自然とリョウクの口から言葉が出てくる。

「ねぇ・・・・・・来年も、おめでとうって言わせてね?」

普段は絶対に言わないようなおねだりをついしちゃったんだけど、イェソンは真剣な表情になって、勿論って答えてくれた。来年は、誰よりも先に、僕が一番に兄さんにおめでとうって言ってあげよう。今度は僕が、兄さんの部屋に乗り込めばいいんだ。きっとそれが、何よりも兄さんにとって、最高のサプライズになるんだから。

 

好きな人には、素直に好きって伝えることが、何よりも一番大切・・・・・・あれ?

 

「ん・・・・・・リョウク、どうした、熱でもあるのか?!」

「いっ!!何でもないよ!!」

リョウクは突然、顔を真っ赤にして固まってしまったから、イェソンは吃驚してしまい、思わず顔を近付ける。そんな事をされてしまったら、余計顔が真っ赤になってしまって、つい払いのける為に、思い切り頬を殴ってしまった。だって兄さんの、さっきの言葉の意味に気付いちゃったんだもん。

 

サプライズ?そんなの要らないよ・・・・・・俺が欲しいのは、リョウクなんだから。

 

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※これくらい素直な小説を何時も書きたいものです。