ウニョク×ドンヘ

 

「‥‥‥何やってんの?」

「いいじゃん、ほら早くカウントしてよ!!」

2人掛けのソファなのに、ドンヘがヒョクの近くにすり寄ってきて、目を閉じて唇を突き出してくる。お陰様で狭くて仕方ないんだけど。ほら、2人掛けなんだから、もう少し奥に行ってくれる?って我慢できなくて、つい言葉に出して言ってしまったら、余計しがみついてきて、益々離れなくなってしまった。あと5分で日付が変わる。10月15日は、ドンヘの誕生日、俺にとっても特別な日。解ってはいるけど、流石にあからさまに求めすぎじゃないか?

「カウントは普通、数十秒前からするもんだろ?ほら、時計見てよ、あと5分もあるじゃん」

「去年同じこと言って、気付いたら日付変わってたの!!だから、今年はちゃんとして欲しいの!!」

うわ、同じ事って、すっごい面倒くせぇヤツ!!こいつ、解ってはいたけれど下手な女より面倒かも。しかもやっぱりA型で、去年の出来事を事細かに覚えてる辺りもすっごい面倒だ!!ヒョクはドンヘにそう言われて、確かに去年も同じようなやりとりをしたかもしれないと思うと、思わず大きなため息をつきたくなってしまった。でも、きちんとため息をつかないで、寸での所で抑えたのは、これ以上ドンヘを怒らせない為のヒョクなりの配慮だ。だって、流石にこの状況でため息をついてしまったら、それこそ2年連続で不快な思いをしたって、一生言われるかもしれない。でも俺は正直言って、こんなバカみたいに唇を突き出しているドンヘのアホ顔を、あと数分も眺めているなんてイヤなんだ。

「ドンヘ」

「‥‥っ、ヒョク?」

目を閉じているドンヘに向かって、ヒョクが両手で思い切り肩を押す。すると簡単に体勢を崩して、ソファに倒れ込んでしまった。驚いたドンヘが両目をしっかりと開けると、目の前にはヒョクが覆い被さっていて、ドンヘがあっ、って言う間にTシャツの裾をまくりあげる。引き締まった腹筋の割れ目に、優しく人差し指を這わすと、きゅっと緊張が走って、腹筋に力が入るのがわかる。ドンヘが耐え切れずに、何してるの?って小さい声で呟くと、ヒョクが意地悪な笑顔で、解ってる癖にって答えるんだ。

「あ、っ‥‥やだ、やだ!!だって、もうすぐ‥‥‥」

「まだ2分もあるから、ほら、大人しくしろって」

「ひっ‥‥‥ん!!」

ドンヘのピンク色に染まった胸の突起に優しくキスをして、そのままちょっと強く噛む。すると、ドンヘの身体は面白いくらいビクビクと反応する。ヒョクが笑顔になってカウントをしながら、時間の許す限り、ドンヘの身体中にキスを落とし始めた。その度にドンヘの甘い声が部屋中に響いて、時計の針の音と重なっていく。15日まであと10秒となった時に、ヒョクが思い切りドンヘを引っ張り起こすと、色んなところに甘いキスをされたドンヘが、とろんとした表情でヒョクの事を見つめ返す。

「ほら、目を閉じろって、あと6秒だぞ」

「ん‥‥‥」

 

「5、4、3、2‥‥‥」

 

言われるがままに、ゆっくりと目を閉じると、ヒョクが優しくキスをしてくれた。ドンヘは何が何だか気持ちがふわふわしたまま、でも日付が変わると同時にヒョクがちゃんと約束を守ってくれたっていう事に感動した。

「でも‥‥‥感動はしたんだけど!!」

「なんだよ!何が不満だったんだよ」

「う、だって、よく解んないまま誕生日を迎えちゃったのが悔しいんだもん!!」

結果として2年連続で不快な思いをしたってドンヘに怒られて、ヒョクはやりきれない気分になった。なんだよ、もう来年以降は誕生日なんて祝わないぞ!って思うんだけれど、また来年もドンヘは俺に唇を突き出してカウントをしてっておねだりをしてくるのかなって思うと、少しだけ頬が緩んでしまう。小動物の様に頬に空気を溜めて、解りやすく怒っているアピールをするドンヘにゴメンって謝って、もう一度優しくキスをすると、ドンヘに来年もまたキスをしてねって言われた。

 

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※たまには甘くてもいいじゃない。