Squall−002

カリカリに焼けたベーコンの香ばしい香りと、焼き立てのトースト。俺はコーヒーが苦手だから、朝はミルク派だ。パンを焼く前にバターを乗せる?乗せない?なんてくだらない話でケンカしてたっけ……。

何もかもが懐かしい、あの日の眩しい思い出。

「ドンヘ。おはよう」

「ん……。あ、えっ?!」

寝起きは正直に言って、ものすごく悪い。スマートフォンのアラームなんてあってないようなもので、スヌーズ機能も無意識のうちに切っているような人間である。

目が覚めてから行動できるようになるまで30分以上はかかるのだけれど、今朝はシウォンのやさしい声に起こされて、一気に脳が活動を始めた。

そして同時に、昨夜しでかした自分の醜態を思い出して、一気に顔が真っ赤になる。

「……ふっ、はははは!」

「へ、あ……え?」

「本当に、ドンヘは見ているだけでも飽きないな」

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