Opening

笑うと笑顔が眩しくて、とにかく犬みたいに可愛い子。これが俺の好きなタイプの女性だ。気が付くと最近は何時も、ドンへに似た雰囲気を持つ女性ばかりを求めている。
でも、最後は何時も、化けの皮が剥がれて本性が出るというか、最初の頃に見せていた可愛さは何処に言ったんだよって言いたいくらい、皆ヒステリックになるんだよな。
「ヒョクのバカ!キライ・・・もう、別れる!!」
「解ったよ・・・もう、いいから出て行けよ」
「・・・っ!!」
しんと静まり返った室内に、パンッ。と嫌みったらしいくらいの心地よい音が響き渡る。白い頬に真っ赤な跡が付いて、簡単には腫れが引きそうにない。
「・・・ってぇな」
一体何なんだ。殴りたいのはこっちのほうだ。俺の部屋だというのに、散々暴れて、部屋中のものをひっくり返して、約1ヶ月付き合った「彼女」は嵐のように去っていった。

 

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