まさかの。

「あのさ・・・俺も、ドンへのこと、好きだよ」
「うん・・・う・・え、ええええっ?!」
ベットの上で激しく抱き合って、汗まみれになって、一緒にシャワーを浴びて、そこでも更に欲情をして、なんて、まるでがむしゃらに時間が有ればお互いを求める、10代のようなセックスをした後、ようやく落ち着いて、2人でベッドに入ったのは、日付もすっかり変わって、3時になろうとした頃だった。
完璧に身体も疲れきったし、これはぐっすりと眠れそうだな。なんて考えていたら、ヒョクからとんでもない事を言われて、ドンへの目はすっかり覚めてしまう。
「す、す、す、好きって・・・あう、俺・・・」
「さっき、お前がすっごく切ない声で好きとか言うからさ・・・」
「・・・」
「俺、好きでもないヤツとセックスする程、割り切れるような人間じゃないよ。ドンへにしてみたら、女性関係はだらしないし、酷いヤツかもしれないけどさ」
好き。ヒョクの口からそんな事を言われてしまったら、感情を抑える事が出来なくて、涙が零れてくる。必死に声を我慢しながら、涙を止めようとしても、ヒョクが優しく引き寄せて俺を抱き締めるから、ドンへは涙を止めることが出来なかった。

 

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